結婚して早々に肺が睡蓮の花にとりつかれたクロエと、彼女のために花を飾る金を稼ぎにいろいろなアルバイトに精を出す夫のコランが主な登場人物。ある日コランは、不幸がまもなく訪れる家族にそれを知らせる仕事をしていて、自分の名前をリストに見つける。つまり、翌日クロエが死ぬことになっていたのだ・・・。
1940年代のパリで“サン・ジェルマン・デ・プレのプリンス”と呼ばれた、『墓に唾をかけろ』の作家、ボリス・ヴィアンの小説を基にして撮られた青春映画。
フランス カラー【朝日シネマ】
(ウチ好み度:5)

めっちゃ強くDVD化を望んでいるのに、残念ながらまだなんよね(泣)
邦画でともさかりえ主演『クロエ』の元になっている作品。
『クロエ』は見てへんねん。(まぁ、あんまり見たいとも思ってへんけど)
ありえへんわぁ、こんなにお洒落な世界を知らずにリメイク版だけ見るなんて。

最初、ボリス・ヴィアン的ポイントをさらっと見せるのでちょっと理解に苦しんだっけ。だって「えっ?もう結婚?」とか「もうすぐ訪れる不幸を車で放送して回る仕事」の意味がわからへん!ってね。
でも、睡蓮が肺に咲く奇病が存在する世界やから?あり?なんよ〜。
そんな?意味?を追求するなんて意味ない事やって思い知らされる中、何と言っても「ピアノカクテル」の存在は圧倒されたね♪
ピアノの鍵盤1個ずつにいろいろな種類のアルコールを対応させ、鍵盤からチューブが出てて、曲を弾き終えるとグラスにカクテルができあがってるねん。
曲によっていろんなカクテルができるっていう仕掛け。
こんなドキドキする装置を見たの初めて!
後で知ったんやけど原作のボリス・ヴィアンは工業技師であるかたわら小説を書き、ジャズトランペッターやったらしい。
あ〜、もう一度見たいな。
早くDVD化される事を願うばかり・・・。
イギリスで働くポーランド姉妹のキャロル(カトリーヌ・ドヌーブ)とヘレン。姉のヘレンが活動的な性格なのに対し、妹のキャロルは内気な女性だった。姉の、恋人との情事の音を、毎晩のように聞かされていたキャロルは、次第に男性恐怖症に陥っていく。その狂気にむしばまれていく様を描いた鬼才ロマン・ポランスキー監督が贈るサイコ・サスペンス。
イギリス モノクロ【扇町ミュージアムスクウェア】
(ウチ好み度:5)

ロマン・ポランスキーモーニングショーで観た作品。
朝から観るには少々もったいない作品なぁ。
ウチ的にはレイトで観たかったなぁ〜。
だって、観終わった後の外(現実)との明るさのギャップが嫌やったもん。
健康的な太陽の下ではブラックな余韻に浸る間もないやんって感じ。

この映画って恐いと言えば恐いねんけど、美しい作品でもあると思うねん。
淡々とした日常の中から自然とうまれる狂気。
そして、静かに壊れてていく彼女の中にある無機質な美しさを感じてしまう。
発狂して目をつむる恐怖ではなく、瞬きができなくなる恐怖…。
ヨーロッパはこういう心理描写を描くのがうまいなぁって思う。

これまた、カトリーヌ・ドヌーブの存在が大きい!
適役ってこういう事やねんなぁって感じ。
彼女はカトリーヌ・ドヌーブではなく?キャロル?やった。
俳優の名前を覚えてても役名まで覚えている映画ってそんなに多くないもん。
そう言う意味から見てもとても濃い作品やね。
早くDVDを買わなくてはっっ。
冷たい雨が降る暗黒都市の夢泥棒「一つ目教団」に弟をさらわれてしまった心優しい怪力男ワン(ロン・バールマン)は、孤独な少女ミエット(ジュディット・ビッテ)と知り合い、ともに弟探しを始める。
近未来SFブラック・コメディ『デリカテッセン』で評価を得たジャン=ピエール・ジュネとマルク・キャロのコンビによるフレンチ・ファンタジー。
フランス カラー【朝日シネマ】
(ウチ好み:3.5)

ジュネ&キャロの『デリカテッセン』を映画館で見ていないウチにとって初めてスクリーンで見た映画。
めっちゃ楽しみにしていた事を覚えてる。
ストーリーはもちろん、衣装をJ=P・ゴルチエが担当っていう所にも心惹かれたよ。
少女ミエットが着ている赤いスカートの可愛いことっ。
服のデザインや色ってキャラクターをも表すって言う主張を感じたもん。

やっぱり、いいよぉ〜この世界観!
どの角度から見てもジュネ&キャロの世界やもん。
ノスタルジックな空気の中で繰り広げられる荒廃した世界のファンタジー。
『エイリアン4』を撮りにハリウッドに行く前の作品やから純正のフランス映画って感じがする。
ストーリー展開が微妙にこ難しい…。
とは言え、それが哲学的要素が強いフランス映画の醍醐味やねんけどさっ。
改めて、こういうアート性の高い作品に出会えて良かったって思うわぁ。

そうそう、パンフを見て“心優しい怪力男ワン”のロン・バールマンが深夜TVドラマ?現代ニューヨークを舞台にした『美女と野獣』?の地下に住む野獣役と同じ人って知って驚いた!
「野獣の特殊メイクの下にはこの顔があったんやぁ」ってね。
もう一度見たいなぁ、DVD欲しいなぁ〜。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                              
DVD コロムビアミュージックエンタテインメント 2000/09/21
アート・アニメーション作家の巨匠ヤン・シュヴァンクマイエル監督によるブラック・ファンタジー。抑えがたい欲望に突き動かされ、様々な‘快感機械’を発明する人々の快楽原則を追求し自慰機械の発明にとりつかれた6人の男女の姿をシュールに描く。
チェコ・イギリス・スイス カラー【みなみ会館】
(ウチ好み度:5)

長編作品の中ではこの作品が一番好き!
ホンマに好きやねん。
みんなあらゆる方向から攻めてくるけど目的は一つ!っていうストーリーが至ってシンプルなので見やすい。
しかも、バラバラに存在してる人たちが最終、間接的にからみ合ってそれぞれが同じ時間に“快楽”を感じてるっていう壮大なエクスタシー!
台詞はなく、映像と音、BGMのみで展開していくねんけど引き込まれるねん、これが。
ウチの中で笑い的娯楽性の高い作品やわぁ。
イっちゃってる人達の姿が何とも言い難い…。
ホンマにイっちゃってるねん(笑)
“極める”っていいね。
妥協を許さない快楽への極み…。
想像してしまうもん、鯉に足の指を吸われたらどんなか感じなんやろうってね。
DVD コロムビアミュージックエンタテインメント 2000/04/21 ¥3,990
「死」と「性」のイメージにこだわり続けた、20世紀を代表するポップ・アーティスト、アンディ・ウォーホール。この映画は彼の製作による倒錯的作品である。主人公のフランケンシュタイン博士は近親相姦癖・内臓嗜好癖の持ち主。彼は、最高の内臓と最高の肉体をもつ人造人間を完成させ、彼ら男と女の合体により最高傑作の子どもを産ませようとする。
イタリア・フランス モノクロ
(ウチ好み度:3)

ビデオに録画したまま見てないのに、急にDVDが欲しくなって購入。
せやなぁ、この映画の感想を言うならば「面白いけどダレる…、ダレるけど面白い…」ってとこかな。
いろんな箇所にウォーホル臭さを感じ、彼の嗜好を楽しんでたはずやのにウトウトしてしまった。
グロさ、エロさを全く感じないと言ったら嘘になるけど、何か物足りひんねんなぁ。
ウチ的にこの映画は、正面から見るのではなく斜めから見た方がもっとおいしい味がしそうって思った。
再び見る時、違う角度から見たらウトウトしないはず。
もっと楽しめるはず。
多分。。。
次は『処女の生血』を買わなくては…。(こっちの方が完成度は高いって言うしなぁ)
DVDパラマウント・ホーム・エンタテインメント・ジャパン 2003/12/05 ¥2,625
フランスの劇画家ジャン=クロード・フォレストによる人気SF劇画を、耽美派ロジェ・バディム監督が映画化したエロティックSF活劇。時は宇宙歴4万年、宇宙破壊光線を完成させた悪党デュラン=デュランを追って、とある惑星にやってきたバーバレラ(ジェーン・フォンダ)の活躍を描いたものだが、数々のキッチュな美術やセット、製作当時のサブカルチャーを反映させたポップなセクシーアイデアも満載。
フランス・イタリア・アメリカ カラー
(ウチ好み度:5)

この作品を初めて見たのはTVやったなぁ。
途中からやったにもかかわらず、ウチ好みのセットとおバカなストーリーにハマったね。
美術デザインのセンスがかなりおいしい。
まぁ、それにしても60年代、既にバーチャルSEXを撮ってる事に驚いたし、間接SEXのシーンも良かったね。
何と言ってもジェーンのおバカさが可愛くって仕方がない。
それからDVDを探したけど、どこもちょうど“品切れ中”やったんよねぇ。
再販した時にはめっちゃ嬉しくって、すぐ飛びついたもん!

ある雑誌でロジェ・バディム監督が言ってたけど当時、この作品を作った彼の事を「正気の沙汰ではない」って誰もが言ってたらしいよ。
銀河系映画で女性が主人公なのも初めてやったし、劇画を映画の原作に持ってきたのも初めてで、そうゆうのは邪道やったみたい…。
時代ってすごいね。
彼曰く「当時としてはちょっと進み過ぎてたかな(自慢)」だって…。
DVD ビクターエンタテインメント 2001/09/21 ¥4,935
異端の作家チャールズ・ブコウスキーの短編2作をミックスして映像化した風変わりなヒューマンドラマ。中年の酔いどれ男2人の破天荒な日常を描いた、退廃的で、哀しくて、笑える大人の映画となっている。『レオン』のリュック・ベッソン監督が製作として参加。
フランス モノクロ
(ウチ好み度:4)

学生の時、友達の家に泊まりに行った夜にビデオをレンタルして見たのが最初。
で、この作品を見たのがきっかけで原作者チャ−ルズ・ブコウスキーの本を読んでみる事にした。
『町でいちばんの美女/ありきたりな狂気の物語』を手にしたが、…ウチにはどうも響いてこなかった。
せやのに、何でDVDを買ったかと言うと「この作品が忘れられなかった」ってとこかな。
いっちゃってるオヤジの話しやねんけど、どこか愛しさを感じる映画やと思う。
オープニングのギターは確かにかっこいい!モノクロの映像が全体を引き締めてくれてる感じがする。
めっちゃウチ好みの作品ではないけど、手元に置いておきたい作品ではある。
DVD ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2004/09/29 ¥2,090
80年代後半、カルト映像作家として一世を風靡したピーター・グリーナウェイの代表作。泥棒のアルバート(マイケル・ガンボン)は出資しているフランス料理店に手下と妻のジョージーナ(ヘレン・ミレン)を伴って訪れ、毎晩、好き勝手に暴れ回り、はた迷惑な乱行を繰り返している。食事の最中、ジョージーナはアルバートの目を盗んで…。音楽をお馴染みのマイケル・ナイマンが手掛け、ジャン=ポール・ゴルチエによる衣装により豪華絢爛な舞台で繰り広げられる金銭欲、食欲、性欲に溺れる人間の姿を描く。
イギリス・フランス カラー
(ウチ好み度:5)

彼の作品を初めて見たのはTVで放送された『数に溺れて』だった。
淡々とした、それでいて魅惑的で奇妙なストーリー(ゲーム)に引き込まれた事を覚えている。(DVDをバラ売りしてくれへんかなぁ)
その後、この作品を見た時はストーリー、衣装、計算された映像美にノックアウト!
Tvではなくスクリーンで見れなかった事を悔しく思った。
こんな独特の世界を体感するなら絶対、映画館の方が良いもん。
まぁ、全てが濃いので見終わるとめっちゃ疲れてしまう。。。
せやけど、彼の絶妙のセンスの良さに圧倒される快感は癖になる。
DVD ハピネット・ピクチャーズ 2004/11/10 ¥2,800
元ビートルズのジョージ・ハリスンが製作総指揮、『未来世紀ブラジル』などのテリー・ギリアム監督の出世作ともなった冒険ファンタジー映画。ケヴィン少年の寝室に、6人の小人盗賊が現れる。彼らは創造主(ラルフ・リチャードソン)からタイムホールの地図を盗みだし、時空を超えた旅行を続けていたのだ。
イギリス カラー
(ウチ好み度:5)

めっちゃ小さい時にTVで見たのを忘れられず、タイトルも分らないまま長い間探し求めた作品。
“小人”“ラストが倒した魔王の破片を拾わなかったので目が覚めたら家が火事になっていた”だけを頼りにいろんな人に聞きまくったなぁ。
でも、この御時世『パソコン』という素晴らしいものが存在してくれたお陰で見つける事ができた!
宝モノを見つけたってくらい感動したぁ〜。
しかもテリー・ギリアムの作品と分かった時は「なるほどね」って思った。
作り方と見せ方がうまいっ!